2020年の秋
近江八景を行く(5)三井晩鐘 その3
現地訪問 2020年11月27日 午前11時 天気快晴
大津市歴史博物館で開催されていた「明智光秀と戦国時代の大津展」と常設の近江八景展示室を見学した後、待望の近江八景探訪第1景としてすぐ裏山に隣接する三井寺を訪れ<三井晩鐘>の地と対面した。
地図に示した如く三井寺は大津市のほぼ中央部山裾に広がる一大伽藍である。寺院の正式名称は〝天台寺門宗総本山園城寺〔三井寺〕〟として由緒書に印刷されている。
門前左右両側が駐車場になっており三井寺の入り口である。
右側に立つ石標には園城寺と彫り込まれている。
金堂の全景
園城寺の総本堂で本尊の弥勒仏が祀られている。桃山時代を代表する名建築で国宝である。コロナ感染が影響していたのか好天にも関わらず参詣客は少なく綺麗な写真撮影が出来て幸いであった。
鐘楼と梵鐘
金堂前広場の南木陰に質素な佇まいで建っているのが鐘楼である。左側の小屋の番人に一回300円の鐘撞き料を払って一突きづつの鐘の音を家族全員で楽しんだ。
慶長7年(1602)の再建以来伝わる梵鐘で近江八景成立以来の変わらぬ鐘の音に心がときめいた。携帯録音機に収録した後、境内移動中にも他の参詣客が打ち鳴らした鐘音を樹間に聴き受けたが、落ち着いた鯨音と長い余韻が琵琶湖に向けて流れゆく風情に近江八景の神髄を見た感じであった。
弁慶の引き摺り鐘とお土産鐘
三井寺には 奈良時代に作られた鐘が残されている。弁慶の引き摺り鐘として語り継がれており、金堂から少し上った山側の建物に保存展示されている。
巨大な梵鐘で参詣客の人気は鐘楼の梵鐘を凌いでいた。
上右の写真は近江八景・三井晩鐘の訪問と鐘撞き記念に購入したお土産の鐘である。チリンチリンという可愛い音が鳴るので時々触って楽しんでいる。