ホテルのメモ紙
ホテルのメモ紙〔7〕
1999年10月 同期会ヨーロッパ旅行
平成11年(1999)10月4日から16日まで13日間でヨーロッパ主要観光地を周遊した。同期入社有志で作った26会という名のグループで夫人同伴を原則として海外各地の旅を続けていたが、遂に念願のヨーロッパ中央部諸国への旅行が実現した。 ドイツから始まりイタリア、スイス、フランス、イギリスという順序で春のヨーロッパを満喫した。
フィレンツェは初めてで期待したどうりの感激を受けたが、泊まったホテルの記憶は全く蘇らない。手許に残ったシェラトン・フィレンツェのメモ紙だけが証拠であるが建物のイメージが浮かばず、場所もはっきりしない。市内観光でバスに乗った記憶はないので旧市街に近い所のホテルであったと思っていた。
花の大聖堂をはじめレオナルド・ダ・ヴィンチのダヴィデ像、ミケランジェロやラファイエット等の絵画彫刻に魅せられ、ルネサンスの心に触れる貴重な体験に心弾ませ、一日の安らぎをホテルの部屋に求めた筈であるが、残念ながら思い出が浮かばない。
市中の狭いレストランで食べたパスタランチに舌鼓を打ったのを何時までも記憶に残っているのにホテルの記憶は全く浮かばない。何たる事か。
そこで現代の武器であるインターネットで検索したら同名のホテルが存在した。但し場所は市の中心部から5キロも離れた郊外に位置しており、シャトルバス利用の案内が載っている。記憶にないもののイメージとは異なっている。ところが表示されている住所と電話番号が私のホテルメモ記載の表示と一致した。これはもう間違いなくこのホテルである。ホテルの外景写真をネットからダウンロードして下に掲載した。
アメリカンスタイルの高級ホテルと紹介されている。この写真を眺めても一向にホテルライフの記憶は蘇らない。設備は立派であるがそもそもフィレンツェのルネサンス・ムードに溶け込まない近代感覚のホテルであったのだと述懐している。
壮大華麗なフィレンツェ大聖堂